SSATは全米統一試験です。内容は語彙60問 (30分)、数学25問(30分)が2種類、読解40 問(40分)そしてエッセイ(30分)から成り立っています。6年生から8年生まで受験する学年が違っても全く同じ問題を受けることになります。つまり5年生の学力しかない生徒がSSATを受ければ3分の2を占める6、7年生レベルの問題にはほとんど歯が立たないということになります。6年生受験のプナホウ校やイオラニ校の安全圏である80%前後には、5年生レベルではかなりのギャップがあります。また誤りにつき減点方式を取るので、わからない問題は手をつけないほうが懸命です。6年生受験では、過去の問題を解きながら、公立では習わなかった分野まで独自で勉強することになります。
■日本人として受験に望む場合の長所は?
まず1つめは態度の面で、勤勉である、正直である、向学心があることです。2つめは学力面で、数学脳がよく発達していて、暗算でかなりの計算を早くやることができる、九九を知らない子がまずいない、図形に強いなどがあげられます。
■公立と私立の違いはどこにあるのか
公立小学校の場合、ほとんどの学校に体育館もなければプールもありません。いわゆる啓蒙的な音楽や美術、体育などの授業は、簡素化の状況です。これらの専門の先生を雇うために、学校の保護者が寄付金を集めることもあります。ただESLクラスの充実など公立の良いところもあります。
■ESL
英語が良く理解できない生徒にとって、ESL(英語補習クラス)は重要です。そのための充分な担当者を支える資金があるのは公立です。かつては、イオラニ校にESLのクラスがありましたが、授業料は、普通のイオラニ校生徒の2倍でした。私立でESLのクラスを設けている学校があリますが、公立校のように、専門の教師が教える体制はできていないようです。ESLのクラスを必要とする5年生以下の子ども がいるお家なら、公立の方がいいでしょう。6年生以上の中高生では、ミッドパシフィック校が、ESLのクラスを追加料金で持っているのでお勧めと言えるでしょう。
■大学進学に有利な学校
私立校は、厳しい入学試験で、高い学力の生徒を集めていきます。たとえばプナホウ校の場合、高校1年生の時点で、数学に関しては、5つのクラスに分けられます。420人中トップ60人余だけが取れるHonors Geometryがそれにあたります。その振り分ける基準は、在校生は8年生時の成績、新入生は5月に行われる数学試験の結果で、決まっていきます。トップ60人が Honors Geometry、つぎはGeometry、簡単なGeometry、Algebra、簡単なAlgebraの順になっていて、最後のものが、公立のAlgebraのクラスと似たレベルになるわけです。■最後に
お子さんの性格、また将来的に何をどこで勉強したいのかで、公立、私立また私立でもどこがいいのか、分かれていくと思います。私立校は、各校が個性的な教育方針を保つため、学校が開催するオープンハウスへの参加や校長と面談する機会を設けるなどして確認するのがお勧めです。また学校によって はキリスト教系、仏教系など宗教色が強い場合もあるため、学校と家庭での宗教方針が合致しているかどうかも選択する上での重要なポイントです。